社会福祉士さんによる成年後見研修
平成24年1月14日・15日の両日、燕三条メッセピアにてリーガルサポート新潟県支部の研修会がありました。
14日の午前中の講義は、新潟県社会福祉士会・権利擁護センターぱあとなあ新潟の運営委員である竹田一光さんより「身上監護面における困難事案の対処事例Ⅰ」の講義がありました。
身体上、精神上の障害のある方をサポートすることが専門であるだけあって、本人の自己決定と保護の調和の点については、示唆に富むお話を聞くことができました。
もし本人に知的障害がなかったら、簡単に自己決定できることが、知的障害があるからという理由で制限されてしまう・・・
また、精神障害はあらゆる人が罹患する可能性がある、というお話もありました。確かに、いつ保護される立場になるかわからないのに、世の中には精神障害者に対する権利侵害が非常に多い・・・
今まで見えなかったものが、はっきり見えた!ような感じです。
15日は、同じく社会福祉士である渡辺信也さんからの講義でした。
こちらは、渡辺さんがお持ちの困難事例を中心にお話下さったのですが、本当に困難ってこういうこというんだな~という事例でした。お人柄なのか、プロフェッショナルの見本ということなのか、困った事態に対しても冷静に対処されているご様子には頭が下がりました。
さらに周りが困る事案って、実は本人は困っていないことが多い。それを法定後見制度に無理に当てはめると、本人に対する支援の入りが難しいというご意見を聞き、なるほどなと思いました。
ご本人は、これまでその地域で、迷惑をかけながらもいろんな人の助けを借りて”ただよっていた”という趣旨の内容にも納得でした。
以前に別件でご意見を聞いた精神保健福祉士さんも”floating”っていう言葉を使っていたなと思い出しました。
地域の福祉関係者、民生委員さん、行政などのネットワークを作って、本人の支援をするということの大切さがわかりました。
渡辺さんのお話のキーワードは「見守り」かな
と、ここまで書いて、ソーシャルワーカーさんや社会福祉士さんがメディエーターするといいだろうな~、というよりすぐに上達するだろうな~と思いました。
本人主体という考え方が基礎にあり、現場で日々、本人と本人を取り巻く方たちの間の調整を実践されているし、忍耐力もあるし、待てるのです
福祉の現場と何らかの協力関係ができると、何か新しい動きが生まれてくるのではないかと期待がふくらみます。
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