相談について考えたこと
7月6日の日本ADR協会のシンポジウムで、原田杏子さんの発表は素晴らしかったです。
それを契機に相談について考えてしまいました。
司法書士は試験に受かって、どこかの単位会に登録すればすぐに仕事を始められます。
すぐに先生です。
そして日常的に相談が寄せられます。
私は、開業後数年して相談の質について改善したいと、東京の専門学校のカウンセラー養成講座に通いました。いまだ満足のいく相談活動ができていないと思い続けています。
一方、多くの司法書士は相談を受けることについて特に問題意識をお持ちでないようです。
常々その自信はどこから来るのかなと思っていたところ、ある方からヒントを頂きました。
司法書士になって、自分の事務所を開設するような人はその時点で自分にかなりの自信があるのではないか、ということです。
なるほど
そういうことですね
で、原田さんの発表内容
法律相談には二つの側面~調査面接と相談面接~がある。
前者は専門分野における専門性を発揮し、情報の収集を目的とし、後者は相談そのものの専門性が必要であり、相手のニーズや信頼を獲得して気づきの援助をする。
司法書士であれば、前者について自信があるのは当然
後者については意識したことがない、というのが実態なのではないでしょうか。
私の場合は、後者にフォーカスを当てた結果ということなのでしょう。
今読んでいる「ロジャーズ クライエント中心療法」に以下のような記述があります。
教師と生徒、スクール・カウンセラーと生徒、裁判所と犯罪者、民生委員とそれを利用する人、企業の人事係と社員の間では、その本来の仕事と、カウンセリング的援助とを両立することが可能か?これには「権威」ということが関わってくる問題だとロジャーズは考え、一般的にはこれらは両立しないという見解をとっている。そのような職にある人が、カウンセリング関係のみに力を入れようとすればどうなるかは想像に難くない。
私がずっと抱いている違和感みたいなものを言語化してもらった気分です。
後者にフォーカスを当てすぎてもいけない。。。
トライ&エラーの積み重ねしかないのかなと思う今日この頃です。
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