権限の本質とステレオタイプ
植木理恵さんの「本当にわかる心理学」をかなり前に買っていました。
産業カウンセラー試験に受かってから、もう一度読み直し、やっと理解できた部分もありました。
最近またパラッと見直してみて、心にひっかかった内容がありましたのでそのことについて書いてみます。
セクハラをしやすいのはどんなタイプ?~権限の本質と「ステレオタイプ」の講です。
内容を私なりに抜粋して書くと・・・
アメリカで行われた研究において、面接採用の場面で「面接官にどの程度の権限が与えられているか」に着目した実験が行われました。
結果としては、採用の決定権を一手に引き受けているような状況の時、面接官は相手に対してステレオタイプに頼った判断をしやすくなるそうです。
そして更に別の実験では、採用権限の高いグループで、面接官が相手にセクハラにあたるような質問することが増えるようです。
これに対する解説としては
一般に人間は、権限を強く与えられると、自分の持つ信念や意見を過信するようになる。そういう状況下においては、ステレオタイプ(この場合は、「女性は性的対象である」というステレオタイプ)に基づく判断に、とても正当性があるように思い込んでしまうのだろう。
ということでした。
この講を読み、やはり組織内で権限が誰かに集中しすぎるのは危険だなあと感じました。
権限が集中している本人は、自分が自分の意見を過信していることには気づかないでしょうからね。
そしてアサーティブジャパンのトレーナーブログにもあった「1つの問題には、多くの人がからんでいる」ということも想起した次第です。
そういう風に権限を集中させてしまった組織全体の問題ともいえるでしょう。
柔道連盟の問題はまさにこういう背景なのかな?とか思っちゃいました。
個人的な意見としても、(たとえ優秀とはいえ)組織内での執行部メンバーがあまりにも長い間変更しないのは、避けた方がいいんじゃないかなあと思っています。
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