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2015年1月22日 (木)

利用者が求める民事訴訟の実践

利用者が求める民事訴訟の実践」(日本評論社)を読んでいます。

実際に裁判を利用した方のアンケート調査を詳細に分析している本です。

難しい統計の専門用語が出てくるので、私には非常に読みにくいのですが、わかる範囲では興味深い指摘がいくつかありました。

備忘録として、まずは2つあげてみたいと思います。

1.裁判原因発生から裁判開始までの期間

  自然人当事者が原因から裁判に至るまでの平均月数~57.4月/中央値~21.0月

  法人当事者が原因から裁判に至るまでの平均月数~36.3月/中央値~17.0月

  自然人当事者の方が原因から裁判に至る期間が長い傾向がある。

  そして、どの事件類型も裁判原因発生から裁判開始までの期間の方が、裁判期間よりも長くなっていることが示されている。

特に自然人は、なるべく裁判を避け、なんとか別の方法で解決したいと試したり、迷ったり、苦悩されていたが、いよいよ他に方法がなく困った結果、裁判に持ち込むので長くなるのだろうなと感じます。

費用もかかるし、精神的な負担も・・・と思うと、迷うのは当然ですよね。

過去の調停経験を考えても、話し合いをしたいが当事者どうしでは相手が応じないなどの理由で交渉もできず、調停に持ち込まれ、調停プロセスを経た結果、次のステップに行く決断がついた、という方がいらっしゃいました。

上記の裁判利用者の分析結果を見ても、民間調停は、裁判しようかどうしようか迷っている方の”リトマス試験紙”としても使って頂ければいいのではないかと思います。

2.弁護士への満足

  大規模法人では、弁護士への満足度が高い傾向がみられるが、中小の法人では弁護士満足は相対的に低い。

  <理由として考えられること>

  規模の大きな法人は、頻繁な訴訟リピート経験を通じて、自らの業務やニーズにかなった弁護士を獲得している可能性が高い。(中略)これに対して、中小の法人の場合は、弁護士との接触が偶然的・散発的であるため、業務やニーズにかなった弁護士を常に獲得できているとは限らず、弁護士の評価基準も未形成である結果、弁護士満足度が相対的に低い(自然人と変わらない)

 これも納得。 

 将来的に、新潟県司法書士会調停センターも弁護士会さんと連携できるといいなと考えています。

 その連携の一環として、協力弁護士さん名簿みたいなものを作り、調停から裁判になった場合や訴額が越えて扱えなくなった事件は、事件類型に応じて、その事件類型に詳しい弁護士さんをご紹介できるような制度にできるのが理想です。

  当事者双方に平等にということになると、相当数のご協力を頂く必要がありますが。。。

  普通の方が、弁護士さんを頼むということは、ものすごくハードルが高いことだと感じています。実際に調査結果として如実に出ていることもわかり、この点でもうまく調停センターを利用してもらえるようなシステムができればいいなと思っています。

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