ADRの実践

2009年11月20日 (金)

あっせんと調停

昨日の毎日新聞に、以下の見出しで記事が載っていました。

和解成立23件中9件

国民生活センターADRにはどんなトラブルが持ち込まれているの?

http://mainichi.jp/life/housing/news/20091119ddm013100162000c.html

一般の方がその内容を読むと、「ADRは、市民の味方でコチラの要求を相手(主に企業)に請求する手伝いをしてくれる」と思うのではないでしょうか?

和解の仲介と書いてはありますが、実態はあっせんに近いと思います。

私たちが目指したいメディエーションではない、と感じます。

この1ヶ月、にいがたADRセンターにも問い合わせが何件かありますが、「私たちができること」を説明すると、問い合わせをした方は自分のイメージとは違うと思うようです。そして、そのイメージは上記の国民生活センターADRに近いと思われます。

当事者自身で話し合いをして、自分たちで解決策を見つけましょう!それを円滑に行うためのメディエーターの存在が私たちです!というコンセプトが一般に理解されるには、まだまだ時間がかかりそうです。

一方では、国民生活センターADRのようなものも併存しております。言葉は同じADRです。

もっとメディエーションという言葉を使っていった方がいいかな~と考えています。

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2009年11月10日 (火)

ケースマネージャーの重要性

過去に3回、ケースマネージャーを経験しました。

応諾要請をして、相手方に来てもらうことができたのは、1回でした。

その1回の事件は司法書士持ち込み案件であったため、その方の後押しで来てもらうことができた事案でした。

メディエーションのトレーニングは大半がメディエーターのためのトレーニングですが、相手にきてもらわなければ、メディエーションはできないので、ケースマネージャーの役割は非常に重要です。

メディエーターのトレーニングを十分した上でないと、ケースマネージャーは難しいと思っています。

なんらかの契約がある当事者間の争いの場合は、まだよいのですが、契約がない場合、例えば、騒音を始めとする近隣紛争・単純にお金の無心などは、申込人の一方的な要求ととられがちです。

自分の身に置き換えても、何か新しいこと・いつもと違うことをするにあたり、「できない理由」はたくさん思いつきますが、「できる理由」は少なめです。

ただでさえ、イヤな相手からの申込みの場合、相手方とすれば、行かない理由はいくらでも考えつくのではないでしょうか?

その理由それぞれに対し、説得力ある(強く説得するのも問題あるかもしれませんが)言葉を臨機応変に述べることの難しさ。。。

嫌な気分にさせない、でも迎合しない。冷静に粘り強く。自分から行きたくなるような問いかけや言葉かけをする。

これができる人ってスゴイですよねsign03

残念ながら、私はまだまだ訓練が必要です。

裁判所の調停ならば、もうちょっと簡単に来てもらえそう、などと考えてしまいます。

やっぱり、なんらかの権威に頼ってしまうんですね。

ADRの勉強を始めた当初から、応諾率が低いことは聞いていましたが、実際に自分がケースマネージャーをすると、本当に大変で、なんで私がこんなこといわれなければならないの!と思うこともあります。

もう面倒くさいから裁判所の調停利用した方がいいんじゃないの!とも思ってしまいます。

そんな面倒を乗り越えて、敢えて民間がメディエーションをするメリットはどこにあるのだろうか?ともう一度初心に戻って考えてみたいと思います。

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2009年11月 4日 (水)

アサーティブの限界

先月参加した南山大学に参加した方から頂いた意見の中に、アサーティブの限界のようなことがありました。

お一人は、アサーティブの研修に一通り出席してみたけれど、企業に勤務している場合に、上司などに自分の意見をアサーティブに話したとしても、それは「あなたの意見でしょう」ということで、上司の意見や会社の方針などに背くことになる場合には、全く取り上げられない。

こと企業内においては、企業理念や目標・方針があるから個人によるアサーティブには限界がある、とのご意見を聞きました。

また、同じくアサーティブは「もちろん」知っていて勉強されている方も、上司との付き合い方などで非常に苦慮されています。

つまり、相手がある紛争・もめごとの場合、自分がアサーティブであるだけでは、紛争は解決しないということです。

私がアサーティブのトレーニングに参加したときには、とってもいいな、みんながアサーティブを勉強すれば紛争なんかなくなるのに!と思ったものでしたが、やはり、そう簡単にものごとは運ばないということですね。

紛争当事者の間に入るメディエーションは、1対1の関係であるカウンセリングやアサーティブより、当事者が増える分難しいところもあるし、よりダイナミックに当事者が動くことに醍醐味がある、とのお話しをきいていましたが、今回そのことがよくわかった気がしました。

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2009年10月29日 (木)

ADR問い合わせ

新聞に記事が出てから、かなりの数、本会に問い合わせが来ているようです。

報告が全て上がってきていないので、正確な数はわかりませんが。

大半は、相談で終わってしまうような事例のようです。

その理由としては、140万円以下の民事ではない事件のためです。

過去の例にもてらして更に細かく言うと

 1.訴額が140万円超える

 2.訴額がない争いのため、民訴法上、140万円を超えるとみなされる

 3.家事事件

 4.そもそも、相手があり何らかの請求をしたいというような内容ではない

にいがたADRセンターが行っているサービスの内容を知ってもらうことが、いかに難しいかをいつも考えさせられます。

先日の体験講座もその一環で、内容をよくわかってもらった上で紹介してもらうことを目標にしております。

一方、そんなわかりにくいことが一般に広がるのか?自分たちのほうで窓口を狭めているのではないか?という疑問が出るのですが、個人的な感覚(しかも誤解を恐れずに言えば)で言うと、ADRは人を選ぶのだろうなと思います。

ADRについては簡単に説明できないという特性があることを承知した上で、これからも、地道に体験講座などを開いて説明を続けていくしかないのかなと思っています。

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2009年10月27日 (火)

新潟日報に記事が載りました

本日、新潟日報に10/6に阿賀野市で行ったADR体験講座の記事が載りました。

先日も、わざわざ追加取材を頂き、担当のN記者さんには丁寧な取材をして頂きましたこと本当に感謝します。ありがとうございましたhappy01

早速、新潟県司法書士会に1件申込みがあったようです。

ところで、先日、N記者さんから受けた質問で、なるほどと思ったことがありました。

それは、「法務省は認証制度を作ってから、何か援助とか後押しみたいなことをしていますか?」との質問です。

私の答えは、「何もしていません」

N記者さんは、自分なりにADRがなぜ広まらないのか?ということを考えた上でこの疑問を持ったとのこと。

私の答えの後に、「では、作りっぱなし、なんですね」との返答

確かに!!!

民間の機関に作ってもらった後は、何も援助も広報もなし。しいていえば、かいけつサポートのHPのみ。

法務省主催のシンポジウムをするとか、政府広報すると、もっと周知されるだろうな~と思いました。でもしないだろうな~

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2009年9月24日 (木)

ホスピタリティ

またまた、福島県土地家屋調査士会のトレーニングの話題

愛媛和解支援センターもそうですが、うまく行っているセンターは”人”が素晴らしいです。

福島県土地家屋調査士会の中心人物である佐藤先生もそうした一人です。

まず会場に行って驚いたのは、「歓迎の文字」

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すごい!こんなことまで気がつくなんてsign03しかも、面白い(笑)

それに、福島県土地家屋調査士会のADR研修会には毎回他の県(例えば、秋田・山形などなど)から参加者があるそうです。

ということで、コチラsign01

20_3

今回は、他県の方は2名と少なかったですが、多いときには10名もの参加があるそうです。その方たちに対していい加減な研修を提供してはならないと、事前準備はかなりしっかり行うとのこと。

上記のようなことも、その一環なんでしょうねhappy01

佐藤先生は、ADRを勉強して2年くらいだそうですが、会の中心として熱心に外部のトレーニングにも出ていらっしゃり、また、他県で講師もしているそうです。

私も見習わなければなりませんね。

それに、今回は福島県弁護士会の示談・あっせんセンターのセンター長である佐藤初美先生も参加されました。

佐藤初美先生は、入江先生がアメリカでお会いして衝撃をうけた弁護士さんと同じタイプだと思います。

物腰柔らか、いつも笑顔、そして優秀

こんな方素晴らしい方がセンターに協力してくれる福島県土地家屋調査士会のADRセンターは、本当にうらやましいですhappy02

こういう優秀な弁護士さんがメディエーションをしたら、司法書士の出る幕はなくなってしまうと思いました。

土地家屋調査士会は出足が遅れたからと、今懸命にトレーニングを積み重ねていらっしゃいます。しかも、楽しそうに、かつ真摯に。

わが新潟県司法書士会員の皆さんのやる気を引き出すには、どうしたらいいものか?と改めて思わされた二日間でした。

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2009年9月17日 (木)

メディエーションを勉強した成果

先日、私の依頼者と対立するかもしれない相手方と電話で話しました。

メディエーションやADRを勉強する前だったら、きっと上手く話ができなかっただろうなとつくづく思いましたね。

新潟県青司協で初めてADRを受託した事件で、初めて相手方に電話をした時のショックsign03

その時に、上手く対応できなかった悔しさを一つの糧にしてメディエーションを勉強しつづけてきました。

自分では、上達しないな~と思うのですが、ふと、冒頭のような場面で思いの外、きちんと話ができて、相手にもこちらの意図を伝えることができた瞬間を体験すると、少しは前進しているな~と実感が持てます。

司法書士をしていると、こちらに敵対心を持っているかもしれない相手と連絡をとらなけばならないことはよくあります。

そんな時に、このメディエーションの技術は役に立ちます。

メディエーションに懐疑的な方に、なぜ司法書士がADR?と思っている方に、こんな効用があることを知ってもらえると、もう少し理解してもらえるような気がしています。

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2009年9月10日 (木)

単なる私見ですが

愛媛の和解支援センターの代表である松下先生から紹介された本~「忘れられた日本人」宮本常一著~を先日ようやく読んでみました。

村の寄り合いについての項で、もめごとなどを話し合う寄り合い所が多いのは西日本、東日本には少ないという記述があります。

私は短絡的に結論を導いてしまう悪い癖があるのですが、この記述で、やっぱり話し合いでもめごとを解決しようという文化は、西日本に昔からあるんだ!県民性も関係あるかも!と思ってしまいました。

ADRが西日本で活発なのが、理解できた気がしたのです。

新潟に住んでいる私からすると、西日本の人は”明るい”イメージです。

対して東日本に住む人は、”真面目で静かな(率直にいえば暗い・失礼!)”イメージです。こういうのは気候も関係しますよね。真面目な故に問題を深刻に考え、こじれたら裁判で決着ということに結びついてしまうのでしょうか?

新潟では、呼び出しの際にも何度も困難にぶつかってきました。

先日の全青司ADR情報交換会でも、近畿司法書士連合会の方の報告によれば、5割以上の実施率だそうです。

驚くべき数字ですwobbly

このような事実を見聞きすると、新潟県でADRを広めていくのは、難しいかもdownと思いました。

でも、簡単には諦めませんsign03

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2009年8月25日 (火)

にいがたADRセンター事例検討会

昨日は、高校野球を気にしながら、新潟県司法書士会館で、先日行われた調停についての事例検討会でした。

出席者の皆さんも、そっちに意識がいっております(笑)

出席者は8名

ケースマネージャー、メインメディエーター、サブメディエーターとも10枚以上のシートを出して下さり、多くの指摘をもらうことができました。

ただ、この事例検討会は、調停の実施日からあまり日をおくと、当事者の記憶やその時の感情を呼び出すのが困難だったりするので、なるべく実施日から近いうちに開催するのがいいかもしれません。

この点は、担当者からご指摘頂きました。調停期日の直後におこなった3名での振り返りは今回の事例検討会より盛り上がり、非常に有意義だったそうです。

メインメディエーターに見えないものがサブメディエーターやケースマネージャーには見えていることが多いみたいです。

私のケースでは、ケースマネージャーは同席しないほうがいいかもしれないというふりかえりをしたところですが、まだ調停経験の浅い私たちの場合は、やはり観察者からのふりかえりをフィードバックしてもらうことの方が大事かもしれません。

それから、事例検討会の前に、申込み後、不応諾で終了した場合におくるアンケートについて協議しました。

次回以降、利用する予定です。

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2009年8月11日 (火)

メディエーターの養成

土曜日の全青司ADR情報交換会の中で、各司法書士会で行うメディエーター養成について、どうされているか?という意見が出ました。

質疑応答の中では、参加者からその方法や工夫についての意見が出てこなかったのですが、翌日、いくつか出た議題については、グループディスカッションをすればよかったですねと静岡のNさんと話していたところです。

この点は次回以降の情報交換会で改善していきたいと思います。

ところで、メディエーター養成はどこにおいても困っている問題のようです。もちろん新潟県においても同様です。

本会で行う研修は、1年に1回です。しかも、私が研修部と相談事業部理事のため、ADRに関係する研修の企画を上げ、それを取り上げて頂いておりますが、それすら叶わない県もあるように思います。

また、新潟県では平成18年から毎年1回は研修を行っているところ、年々参加者は減り、しかも固定化しております。

既存会員が新たに勉強してみようという例はほぼありません。増加分は新人さんが参加してくれる例がほとんどでしょう。

個人的な経験では、とても年1回では、メディエーターの訓練では足りないと感じております。近畿や静岡・東京などでは、様々な講師もおり、人数的にも充実した勉強会が定期的に開催されておりますが、やはり地方ではそれが難しいと思われます。

私の事務所でも毎月勉強会を行っておりますが、事務所のキャパの問題から人数を増やせません。場所を変えると参加者の負担が増えるため、勉強会体制の変更に及び腰になっておりますthink

周りを見渡すと、個人的に興味のある人が多く、各自が自費であちこちの研修会やトレーニングに行き各人の能力を上げているところが、発展しているようです。

逆に本会のトレーニングだけしか行っていない所では、メディエーター養成としては不十分だと感じており、機関としても不安になっているのではないでしょうか?

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